Nijisanji / 夕陽リリ / Standby OP

     
     
     

Final Version / 本編
–– 01


Concept & Direction / 構想と指針
–– 02

本映像は、にじさんじ「夕陽リリ」の“未来人”という世界観を構想として、
別ユニバースの“もう一人の夕陽リリ”を観測者に据えることを指針として制作しました。

彼女*の視点を通して、視聴者が「夕陽リリ」の記憶を多層的に覗き見る体験型待機映像とすることで、
これまでの活動を多角的に振り返りながら、新たな視点で断片を探索する楽しさを目指しました。

また、「記憶格納部屋」や未来都市などのモチーフを通じて世界観を拡張し、
一度ではすべてを拾いきれない情報量と仕掛けを散りばめることで、
初めての視聴者にも没入感を高める構成として制作してます。


Visual Design / 図画設計
–– 03

夕陽リリが積み重ねてきた物語が放つ感情と、ビジュアルの魔法を余すことなく掬い上げ、
その輝きを最大限に映し出すために、「未来人」「時間軸」といったキーワードを軸に、
スタイリッシュさと物語性を感じられるイントロシーケンス、さらに未来都市や、
記憶格納部屋のアイデアから、SFや並列世界を想起させるユーザーインターフェース風の
グラフィックを構築しました。

制服モチーフやパーソナルカラーを随所に織り込み、ラフスケッチからモーションまで一貫して
“来感”を意識することで、視聴者が世界観を多層的に観測し、より深く没入できる体験設計を目指しています。


Initial sequence / 冒頭演出

映像冒頭では、線と点、幾何学モチーフを活用したシンプルなラフスケッチから2Dロゴを生成し、
「にじさんじ」ロゴへと自然に繋げる演出を採用しました。これにより、視聴者は物語の世界観を序盤で把握でき、
SF性・未来感・スタイリッシュさを効果的に印象付けることで、配信開始前から作品世界への没入を促進します。


FUI ( Fictional User Interface ) /
近未来ユーザーインターフェース

本編映像では、近未来のIF世界観を反映したFUI(Fictional User Interface)を新たに制作し、
SF映画を想起させるスタイリッシュなデザインを設計しています。UIに、夕陽リリの時間軸に
多層性を持たせることで、単なる視覚演出として留まらず、物語世界の拡張と機能性の融合を実現しています。


Alternative Interface Design / 未採用インターフェースデザイン


Neo-Futuristic City (VERS_N2434) / 近未来都市 (VERS_N2434)

未来人の配信で使われてきた待機イラストや背景に描かれた未来都市の要素を拡張し、
“別の並列世界に存在しているかもしれない夕陽リリの住む未来都市”として、3D空間に再構築しました。

蝶(虫ら=視聴者)の視点で、時間旅行を終えて帰宅する夕陽リリ(グラフィックエフェクトで暗喩)を
感じながら、過去の視聴で馴染みのある2Dで描かれていたドット表現の未来都市が、
写実的な3D空間へと変化していく様子を見届けます。

都市を一望した先で、物語は本編である未来人の帰宅シーン「記憶格納部屋」へと繋がっていきます。


Visual Development / 制作

これらの要素を参考として、視聴者が見えなかった部分を想像で補完しながら、Maxon Cinema 4D を使って、Kitbash3D 等の多様なアセットを組み合わせ、近未来都市の街並みを3DCGで構築しました。


Observation Chamber for Time & Memories / 記憶格納部屋

本編で登場するもう一つの主要な舞台である「記憶格納部屋」は、未来人であり観測者でもある存在が、
時間や歴史を多角的に格納し観測している空間をイメージして設計しています。

制作者側のコンセプトとして、配信で語られてきた世界観をベースに、
“もしこのような場所が存在するなら”という発想を発展させ、シンプルかつ未来的で
スタイリッシュな構造を3DCGで具体化しました。

これにより、物語のテーマである「並列世界の観測」と「記憶の保存」を
視覚的に体験できる象徴的なシーンを演出しています。



Visual Development / 制作

Maxon Cinema 4D と Kitbash3D 等の多様なアセットを組み合わせ、3D空間を構築し、
Adobe After EffectsでACESカラー設定を活用、空間をコンポジットしていきました。


Motion Design / 演動設計
–– 04

本プロジェクトでは、モーションデザインを「世界観の拡張装置」として位置づけ、視覚的快感や意思伝達、
視線誘導を高い次元で両立する設計を行いました。全体の動きはシャープでメカニカルな質感を基調とし、
シーンごとに緩急をつけることで視聴者が心地よく没入できるリズムを生み出しています。

HUDグラフィックや、感知システムなどの情報レイヤーは、SF映画で見られるHUD表現を意識しながら、
従来のデザインから逸脱しない範囲で“虚を突く”動きを織り交ぜ、目線を自然に引き込むように演出しました。
さらに、モーショングラフィックの出現タイミングを細かく調整することで、物語の脈絡を崩さず、
常に見てほしい要素に視線が誘導されるように構成しています。

これらの要素を通じて、映像が伝えたいストーリーを視聴者が最大限感じ取り、
自然に世界観へ没入できるモーション設計を試みています


Easter Eggs / 趣向設計
–– 05

本編で描かれる未来都市とは別枠で、これまで彼女の配信で使用されてきた背景イラストなどをを3D化し、
背景グラフィックのモーション演出や、にじさんじ公式ビジュアルの立体化など、
随所に見覚えのある世界を散りばめています。

また、記憶格納部屋で流れる映像も、これまで使用された配信待機画面、EDなどを元に構成しており、
ユーザーが思わず探したくなる隠し要素や、参加型のゲーム性を含めたイースターエッグを
盛り込んだ設計をしました。

Reuse of Previously Used Standby Screens /
記憶格納室 / 過去で使用された待機画面の使用 / OP / ED
Alternative Spaces (unsed) /
記憶格納室 / 未採用空間
???? / E6 9A 97 E5 8F B7 E5 AE 9D E6 8E A2


Final Frames / 最終版
–– 06


Credit / クレジット
–– 08

Clinet: ANYCOLOR Inc. / 夕陽リリ
Music: ワイパ
Drection, Design, Animation, CG, FX, Composite: Yuki Matsuoka

PAGE TOP